今、私は音楽評論家というポジションを得ていますが、10年前にブログを書き始めた時、
自分が将来「書く」ことを仕事にするようになるとは思ってもいませんでした。
その頃の私は、自分の好きな歌手(韓国人)が日本活動を打ち切られ、日本のメディアに全く登場しなくなることへの寂しさから、その歌手についての自分の思いを書き綴る場所が欲しい、という単純な考えでアメブロに自分のページを作ったに過ぎなかったのです。
昔から、書くことは好きでした。
小学校時代は、宝塚に嵌り、友達とよくお姫様ごっこの真似事から劇の脚本まがいを書いていました。
当時は宝塚には演目の脚本がそのまま発売されており、それを見様見真似で書いていた記憶があります。
そのあとの学生時代は、交換日記やら文通やらと、何がしか書くことを辞めなかったように思います。
それでも、自分の中に「書く」ということが特別なものであるという感覚もなければ、それをどこかに発表したいとも思わなかったです。
あくまでも自分は「音楽人」という頭があり、文章を書くことは自分の中意識にも登らないぐらい、普通の感覚だったからです。
ですから、ブログも軽い気持ち、日記のような感覚で書き始めました。
それがそうではなくなったのは、やはりコメントやメッセージを読者から頂くようになってからです。
明らかに誰かが自分の書いたものを読んでいる、という事実を知らされました。
当たり前ですよね、公開しているんですから。
でも当時は本当にそういう感覚もなく、自分が書きたいから書いている、という気持ちだったのです。
人には自分で気づかないもので得意なものをたくさん持っています。
それは余りにも自分に近過ぎて、それが出来ることが当たり前の感覚になっているもの。
誰でも出来ると思っているもの。
そういう物の中に得意なものが隠れているのです。
そしてそれは、自分の好きなもの。
それをすることが余りにも自然で、特殊な能力なんて思いもしないもの。
誰でも出来ると思っているもの。
私がそうだったように、そういう物の中に、人生を変えるものが隠れているのです。
好きなもの、得意なこと。
一度、見つめ直す作業から初めてみませんか。
そこに人生を変えるヒントがあると思います。